西ドイツの教育
青少年運動といえば、すぐにドイツが連想されるほどドイツの青少年運動は一般によく知られています。
また、日本との関係においても、ドイツの青少年教育活動は、戦前のヒットラー・ユーゲントと大日本青少年団の交流、戦後の日独青少年交流、日独青少年指導者交流セミナーなどにみられるように深いつながりを持っているのです。
現代の西ドイツ青少年教育活動をより一層理解するためには、まず次の2点を承知しておかなくてはならないでしょう。
(1)青少年教育と青少年福祉
その第1は、青少年教育の領域ないしは範囲の問題です。
青少年教育としての活動の範囲をどこに置くかは、日本でも必ずしも明確ではないですが、西ドイツでは青少年にかかおる諸活動は教育的側面と福祉的側面がオーバラップして取り扱われていることが多いのです。
西ドイツでは一般に、学校および職場以外での青少年にかかわるすべての活動を青少年援助事業と呼び、行政的にもひとまとめに取り扱っています。
したがって、青少年援助事業は、いわゆる校外教育あるいは社会教育としての青少年教育だけでなく、保育に欠ける乳幼児や保護に欠ける青少年の問題・後見人制度・保護観察事業・矯正教育・職業指導・幼稚園など、極めて広範囲の事業を包括しているのです。
つまり、青少年活動・青少年教育・青少年にかかわる社会福祉などが青少年援助事業の名の下に総合的に扱われています。
このため、青少年教育関係団体といっても青少年団体もあれば福祉団体もあるのです。
指導者の養成も青少年援助事業のための指導者の育成であって、福祉分野で活動するものと青少年教育分野で活動するものが同一の資格免状であることが珍しくないのです。