飛躍への足場 4
もうひとつは、老トマス時代のワンマン体制の影響が、それと代わって採用された事業部制による分権的体制で完全に払拭され、社内の気風がすっかり変わったことです。
当時のフォーチュン誌記者のT・A・ワイズが「IBMの50億ドルの賭け」(1966年9月号)で暴露したように、部門間、本社対海外支社間の対立抗争は、トップ・マネジメント間にまで波及しました。
・・・しかし、これは結果的にみれば、IC時代にIBMが先鞭を切った360シリーズに、その抗争のエネルギーが転化され、歴史的に重要な革新的製品を生み出す源泉となったのです。
そのように、360に「社運を賭ける」その決断とともに、下手をすれば会社ごとぶっ飛んでしまいそうな・・・
社内に溢れた意気込みと競争心を、うまく成功に導いたワトソンニ世の手綱さばきは、評価されねばならないでしょう。
自立的ムードをかき立てる上で果たす分権的事業部制の役割については、古くはGMにおけるスローンがあまりにも有名ですね。
現代の技術革新時代におけるワトソンも、これに並べて決して遜色がなかったといえそうです。
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